今日も生きてるよ('Д')!

まんが家高河ゆんのブログです。漫画や絵のこととか、食べ物や旅行のこととか。

それはとっても難しいなって

 ★ TIPS=制作裏話のような ★

出来る限り折れないよう、痛まないように頑張ってますが

それでも折れていた場合は、目をつぶってやってください……。

表紙にするっていうのがそもそも無茶企画だったのです。

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表紙をレーザーカットで作りたいです。

レースのように可愛い感じで。

それを聞いた緑陽社の鈴木さんは、最初意味が判らなかったようで

サンプルとして持ち込んだグリーティングカードを見て言葉を失ってました。

流石にすぐに気を取り直し、ぱっと思いつく問題点を提議。

・B5サイズのような大判をレーザーカット加工できるのか。

・大量生産可能なのか

・というか出来ても製本できるの?

 

トムソン加工に変更するとか、

表紙をやめて中に綴じこむとか、

銅版でも似たようことできますよとか、提案がありましたが

トムソンはミリ単位の繊細な切り抜きが出来ないし、銅版は無骨だし、

表紙の方が可愛いので表紙でお願いしますと無茶ぶり。

打ち合わせで、みんなでうんうん唸った結果

PPカバーを掛けて保護をして

折れそうで危ない外枠部分をフォトフレームのような太い枠にすればなんとか……

とにかくカットさえ出来れば、あとは製本のプロのこちらで考えますという力強い言葉を頂き

早速デザインしてみました。

CUTCOVER1_1.jpg

フォトフレームのような太枠という言葉をすっかり忘れています……

でも、ものは試しと制作依頼してみました。

CUTCOVER0.jpg

できました。

本当に繊細な線が綺麗に切り抜かれています。

外枠太いように見えますが、製本の段階で上下5ミリカットされるので

実際の太さは5ミリ以下。

いくらなんでも細すぎです。

左側の余白レースはカバーのように巻き込んだら製本しやすいかなと思って作ってみました。

さらに製本が難しくなるのでやめて下さいと却下されました。

CUTCOVER3.jpg

ためしに表紙の刷りだしの上に重ねてみました。

とてもいい感じですが、白のドレスの上に白のレースなので目立たない。

本番は黒に変更しました。

白のレースデザインは捨てがたいので通常版(レーザーカット無し、ニス塗り)に活かすことに。

CUTCOVER1.jpg

慎重に扱っていたのですが、早速折れが……。

これにはかなり凹みました。

CUTCOVER2.jpg

これは裏側。淵に茶色の焦げ目が見えます。

細かいデザインなのでしっかり切り抜くためにレーザーの出力を上げると

焼きすぎて線が更に細くなってしまうという悪循環。

こちらが最終稿です。

CUTCOVER1_2.jpg

枠を太くして、折れそうな箇所は線を繋いで補強しています。

レーザーカットは

走らせたレーザーの照射距離、照射時間によって値段が決まります。

1枚からでも加工可能です。