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まんが家高河ゆんのブログです。漫画や絵のこととか、食べ物や旅行のこととか。

非実在青少年規制』改メ『非実在犯罪規制』へ

ニコ生とか、たくさんの人が見てくれたと思うのですが、 12月6日の集会に、コメントを出させてもらいました。 なかのZEROホールで開催された、 「非実在青少年規制』改メ『非実在犯罪規制』へ 都条例改正案の問題点は払拭されたのか」 という集会用のものです。 ツイッターなどでは流れてしまうので、ここに載せておきます。 ................................................................................................... こんばんは、高河ゆんです。 漫画家です。 高校時代に同人活動を始め、その後商業誌に移り、今日まで25年ほど描いてきました。 現役の商業作家であり、同人作家でもあり、ここ4年はアニメスタッフとしても活動してき ました。 私生活では主婦、高校生の娘を持つ母親です。 わたしは、青少年育成条例に断固反対です。 本来読書の制限は、ひとりずつの成長にあわせて細かくカスタムされるべきものです。 要するに家の中で子供たちと向き合い、顔つきあわせながら、様子を見ながら、親や責任 者が考えればいいことです。 それを条例化するというのは教育の放棄であり、保護者の怠慢だと思います。 何を読むか、見るかというのは、人間の核になっていくことです。その過程で選択肢を減ら し、規制する条例には絶対反対です。 性的に過激な表現を、受け入れるのも拒絶するのも自由であって欲しいのです。 作者や出版社の自主規制は必要だと思っています。 18禁表示や販売店でのゾーニングの徹底、描いている側のポルノグラフィであるという自 覚、そういったことをしっかりやっていかないと、見たくない人・見せたくない人たちの納得 を得られないでしょう。 しかしこの条例は、根本から考え直すべきです。 想像力や公平性のある、自分自身の判断で生きていく人間を育成するのに真逆の規制と しか思えません。 自分で選択しなかったことに、人間は責任を持ちません。 また、清濁あわせ飲む自由な土壌の中でこそ、豊かな作品が生まれてきます。 特に今回のような曖昧でさらに進んだ規制改定案は、創る側にとっても受け取る側にとっ ても利益のない、不毛な政策だと思います。 反対です。 .................................................................................................. 実際に時間を割いて、行動している人たちには頭が下がります。 そもそもマンガを描いてる人の多くは、好きなものが描ければいい、めんどくさいことは したくない、悪目立ちしたくない、という気持ちが元々強いと思います。 ちがう?わたしだけ?すみません。 でも、もはやそうも言ってられないんだよね。 マンガを描いて、それを発表する、多くの人に見てもらうということは 本当は広い世界と繋がっているということなんだけど、 こっちも机に向かって一人で黙々と作業していると、つい、それを忘れそうになったりする。 描くというくとは、すごく個人的な行為であると同時に 世界を意識しないといけないという、 公平なバランス感覚が必要なんですよね。 わたしは、マンガがすごく好きです。 描くのも、読むのも好きです。 嫌いなマンガもあります。 個人的に、これは別になくてもいいんじゃね?と思うマンガだっていっぱいあります。 好みかたよってるから。 でも、それはわたしがそう思うだけで、どこかにはわたしの嫌いな作品を神!って思う 人だって絶対いるはずなんです。 作品そのものの存在を消すことは、しちゃいけないんだと思っています。 性的な作品が青少年に悪影響をもたらす、なんて、ナンセンスです。 もちろん影響はあると思う、マンガにはそれだけの力があるから。 だけどそのことだけで人間が凶悪な行為に及ぶなんて言うのは、ナンセンスだと思います。 そうなるには、たぶん複合的な、たくさんの理由や原因がある。 いや、たくさんの中のひとつなんだから仕方ないじゃんとか、どうでもいいじゃん、てこと ではありません。 全てについて、考えていかなくちゃいけないと思います。 時間がなかったり、相手も強硬だったり、すると、 どうもこちらも極端な意見にならざるを得ないかんじが、とてもイヤです。 「条例には反対です」って、紋切り型になってしまうのですが。 本当は、「反対です!」とか言うより、 「自由を応援しています!」とか言いたいのです。